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金融機関と良好な関係を築く意味とは

金融機関の役割は拡大している

金融機関が何をしてくれるか、どのようなイメージを持っていますか。伝統的なイメージはお金を貸してくれるところでしょう。比較的最近のイメージでは金融商品の販売も行っているというイメージもあるかもしれません。これに加えて、直近1,2年の動きですが事業者の事業支援にも力を入れるようになってきました。この背景には本コラムでも何度も取り上げているように金融庁の方針転換があります。キーワードは事業性評価です。金融機関は事業者の事業を理解し、融資をはじめとする金融機関の収益に繋げるのが王道である。この考え方の下、事業者と金融機関において関係を改めて見直す動きも強まっています。

役立つ情報を提供してくれる

先日、ミラサポ(※1)において金融機関と良好な関係を築いた成功事例が掲載されました。一つはビジネスマッチングの紹介です。ビジネスマッチング自体はよくある話ですが、この事例においては、経営者が自社の状況を丁寧に金融機関に説明し、金融機関側は深い事業理解に基づきより精度の高いビジネスマッチングをすることができたとするものです。別の事例では、金融機関側から公的資金の利用や評価制度の利用等の情報を提供したり、経営改善計画書の作成や中小企業診断士協会からの専門家派遣制度の受け入れなどのアドバイスをしたりすることにより、経営者からの信頼を獲得したものがありました。

同じ方向を見ることが大切

上記のように、金融機関と良好な関係を築くことによる果実には様々な形がありますが、いずれにせよ大事なのは事業者と金融機関の両者が同じ方向を向かなければならないということです。つまり、事業者の意識としては金融機関に自社の事業を理解してもらうために積極的な姿勢が必要になります。ということは、金融機関から聞かれたことに答えればよいという受け身の姿勢では足りないのです。しかし、実際にはこのような姿勢の経営者が非常に多いのですね。また、金融機関側の意識としても会社の事業に興味を持つ姿勢を見せなければなりませんし(興味を持つだけでなく、それが経営者に伝わらないと意味がありません)、有用な情報の積極的な提供も求められるでしょう。

このような状況が整って初めて、金融機関による事業理解→有用な情報提供可能→事業者による利益獲得に貢献、という有機的な流れに繋がるのです。

※1 ミラサポとは、中小企業庁の委託により運営されている、全国の中小企業・小規模事業者とその支援を行う支援機関や専門家のためのインターネットサービスのことです。

※上記内容は、以前別の屋号で書いたブログと同じ内容になります。